リニア中央新幹線のトンネル掘削工事が進む岐阜県瑞浪市で、大湫(おおくて)町内にある水道の共同水源や井戸など14カ所で水位の低下が起きていることが14日、JR東海や県などへの取材で分かった。同社は「リニア工事の影響」と認めた上で13日夜に地元説明会を開き、井戸から上水道への切り替えや新たな水源確保などを同社の費用で行う応急措置について説明した。掘削工事は継続するという。県は同社に対し、原因の究明、抜本対策について報告するよう求めた。 同社によると、瑞浪市大湫町の地下には同市と恵那市武並町にまたがる日吉トンネル(延長14・5キロ)が通る計画になっており、掘削工事は既に町内へと達している。今年2月下旬、同社が掘削予定地にある観測井戸3カ所の水位が下がっていることを確認したため、地域住民の了解を得て町内での調査を開始。共同水源3カ所、個人方の井戸9カ所、ため池2カ所でそれぞれ水位が下がっていた。